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パンク生みの親ヴィヴィアンウェストウッドのエシカル商品、人気の秘密とは

この話題に関わるSDGsの目標

奇抜なパンクファッションをイメージする人も多い「ヴィヴィアン・ウエストウッド」。
ヴィヴィアン・ウェストウッドのデザイナー、ヴィヴィアンは「パンクの女王」とも呼ばれ、そのコレクションはファッション界だけでなく、世界中のメディアが注目しています。
パンクファッションというジャンルだけではなく、貧困地域の人々の雇用や地球環境保護に配慮したアイテムを数多く販売。「ヴィヴィアン・ウエストウッド」らしく強いメッセージ性を感じる商品も販売されています。
ここではそんな「ヴィヴィアン・ウエストウッド」のエシカルな取り組みについてご紹介します。

■あの世界的有名バンドも生まれた「ヴィヴィアン・ウエストウッド」の歴史

「ヴィヴィアン・ウエストウッド」はイギリスのファッションブランドで、アパレル、バッグ、財布、ジュエリー、アイウェア、時計、香水など幅広いアイテムを展開しています。

創業者であるヴィヴィアンは1941年にイギリスのダービーシャーで生まれ、当初は絵が得意だったことから画家を志望していたものの、生計を立てるためアート専攻の教師の道に進みました。
そこで「ビートルズ」や「マリークワント」などの影響を受け、大学へ再入学することを決意し、そこで反体制派として活動していたマルコム・マクラーレン氏と出会い、大きな影響を受けることになります。

2人は1971年、キングスロード430番地にブティック「LET IT ROCK(レットイットロック)をオープン。
しかしマクラーレン氏のファッションセンスは当時の感覚からは大きく進みすぎており、生産を引き受けてくれる企業がなかったことから、ヴィヴィアンが生産を担当することになります。これをきっかけにヴィヴィアンはデザイナーへの道を歩むことになりました。

その後、72年にブティックの名前を「Too Fast to Live,Too Young to Die」へ、74年には「SEX(セックス)」へと変更し、「SEX」の常連客だった若者にヴィヴィアンのデザインした過激な服を着せ、デビューしたのが反社会的ロックバンド「セックスピストルズ」でした。
セックスピストルズは革新的なバンドと注目され、若い世代を中心にパンクブームを引き起こすきっかけとなりました。
これによりヴィヴィアンのデザインするパンクファッションは一躍脚光を浴びることになり、「パンクの女王」と呼ばれるようになったのです。
世界的ブランドへと駆け上がった「ヴィヴィアン・ウエストウッド」の始まりです。

ヴィヴィアン・ウエストウッドはその後も精力的に様々なテーマのコレクションを発表しています。
後にマクラーレン氏とのパートナーシップを解消してからは、「伝統をもって未来を創る」というデザインコンセプトで創作活動を活発に行ってきました。
その結果、1992年にはエリザベス女王より「大英帝国勲章」を受賞し、2006年にはファッションデザイナーとしての貢献を讃えられ「DIME」の称号も授与されています。

■Ethical Fashion Africa Project(エシカルファッションアフリカプロジェクト)

・「バッグを作ることで、アフリカの女性たちに自立と安定した生活をもたらしたい」

「ヴィヴィアン・ウエストウッド」はUN(国連)とWTO(世界貿易機関)の共同組織である国際貿易センターとのコラボによる「エシカルファッションアフリカプロジェクト」を実施しています。
アフリカの女性労働者に自立と安定をもたらすことを目的とした「エシカルファッションアフリカコレクション」を発売しており、カラフルな色合いで一際目立つこのアフリカバッグは、イギリスのみならず日本でも人気のアイテムです。

このプロジェクトはアフリカの貧困地域で不安定な状況に置かれている生産者や職人が、このアフリカバッグコレクションの生産に携わることで雇用の機会を得、それが生活の支援に繋がるというサスティナブルな取り組みとなっています。
バッグには、通常であれば廃棄されてしまう電気の配線、リサイクル・アルミニウム、ビニール袋などファッションとはなかなか結び付きそうにないリサイクル素材を取り入れ、環境への影響を最小限に抑えることを目的としています。

国際貿易センターは、社会的に取り残されたアフリカの女性労働者をサポートしている団体です。
世界中の貧困に苦しむ人々に報酬を与える機会を提供することにより、非公式の製造業者や職人が国際的価値連鎖に加われるように権限を与えています。援助に頼るのではなく、持続可能なビジネスの成長を促進させ、これらの地域に安定性をもたらすことを目的としています。
その意義に賛同し、コラボに同意したヴィヴィアンは、
「バッグを作ることで、何か違いを生むことができるのではと思っている。このプロジェクトはアフリカの女性たちに、自立と安定した生活をもたらすもの。チャリティは自立する機会を与えず、むしろただ依存させてしまうだけだからだ」と語っています。

 

・「Ethical Fashion Africa Project 2017SS」

2017年に東京と大阪で開催されたこのイベントでは、アフリカの独立事業団体「Artisan.Fashion」が生産したハンドメイドアクセサリーを展示し、普段はなかなか目にする機会がない貴重なアーカイブコレクションや、アフリカの職人がヴィヴィアン・ウエストウッドのアイテムを作る姿を収めた写真なども同時に公開されました。
限定アイテムとして、リサイクル素材を使用した商品も登場し、キャンバス生地や沿道バナー広告、レザーの切れ端、キベラスラムの黄銅鉱物をリサイクルして作られたトートバッグやTシャツ、缶バッジなども販売されました。

「ヴィヴィアン・ウエストウッド」は、オーガニック原料やリサイクル素材を用いて環境に配慮し、社会的に取り残されたアフリカの先住民コミュニティにファッションアイテムの生産を通じて仕事を提供したりと、「エシカル」にも力を注いでいることでも知られています。
「寄付」や「援助」といった一時的なものではなく、本当に必要なのは未来へ繋がる「安定した仕事」です。先進国では当たり前になっているこのシステムを、途上国でも浸透させていくことが急務であるといえます。

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