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今注目すべき、サスティナブルな話題

‶世界で一番サスティナブル″目指すマークス&スペンサーのスーツとは

この話題に関わるSDGsの目標

2012年、有名スーツブランドマークス&スペンサーが「世界で一番サスティナブルなスーツ」の開発を発表し、大きく話題となりました。

数年の歳月をかけて環境や社会、地球のこれからを守ることに繋がるサスティナブルな商品やサービスが展開されることにファッション業界だけではなく、様々な業界人が注目しました。

スーツを作る、というサービスだけではなく、未来を考えたプロジェクトを積極的に実施している「マークス&スペンサー」の魅力について、今回はご紹介します。

■世界で一番サスティナブルなスーツはどうやって作られている?

イギリスの大手小売店「マークス&スペンサー」が2012年に限定500着で販売した「世界で一番サスティナブルなスーツ」。世界一という言葉どおり、素材に強くこだわったスーツの開発としても注目されました。

どれだけサスティナブルに生産することが可能なのかを検証するきっかけになった、とも言われています。

 

生地はオーストラリア産のオーガニックウールを使用しており、オーガニックで育てた羊毛であることはもちろん、どこの牧場の羊であるかもわかるようになっています。

裏地には日本製のポリエステルを使用していますが、このポリエステルはペットボトルをリサイクルしたもので、見頃の内部のキャンバス地やネームタグ、品質表示タグ、ジッパーにも使用されています。

ポケットには生産時に出た余った布を利用しており、ウエスト部分には古い生地、ボタンは捨てられるはずだった古いものを再利用されています。

繊維の染色にはイタリアの企業が開発した、有害物質未使用のGOTS(Global Organic Textile Standard オーガニックテキスタイル世界基準)認証済みの節水型染色方法を採用しています。

さらに飽きの来ないシンプルなデザインとクオリティの高い仕立てを追求。長く着られることがサスティナブルの重要な要素であるとし、耐久性にも着目した商品となっています。

ハングタグにはQRコードが表示され、これをスキャンするだけでスーツの素材や情報をダウンロードできる仕組みも導入。品質だけでなく、消費者へのアフターフォローや利便性も考えられた商品となっています。

価格は349ポンド、日本円で約43,000円。サスティナブルな衣料品は高いというイメージもある中で、ハイクオリティのスーツとしてはかなりリーズナブルな価格設定といえます。

■2020年に向けて…壮大なサスティナブル計画「Plan A」とは

1884年、「マークス&スペンサー」はイングランド北部の都市リーズで「ペニーバザール」として開業しました。

現在はプライベートブランドの衣料品や靴だけでなく、家具、家庭用雑貨や食品なども販売。イギリス国内に300店舗以上を展開し、約30ヶ国にフランチャイズ店を持っています。

そして今現在、イギリスを代表する老舗の大手小売店として人気も知名度も高い企業となった「マークス&スペンサー」は、2020年に向けた長期サスティナビリティ計画「Plan A」を2007年に発表しました。

PlanAは、気候変動、廃棄物、資源、公正なパートナーシップ、健康という5つの大きな問題に取り組むために100の達成目標を設定しており、その目標レベルは世界でもトップクラスの内容となっています。

目標を定めるだけでなく実際の進捗レベルも分かるようになっており、各項目に対して「達成」「計画どおり」「計画に遅れ」「未達成」の4つのステータスで達成状況を明確にしています。

 

■296プロジェクト達成!マークス&スペンサーの様々な取り組みとは?

「マークス&スペンサー」は2017年までの10年間に296の環境保護および倫理的コミットメントを達成。240もの賞を獲得し、7億5,000万ポンド以上のコストを節約しました。

主な内容として

 

「寄付の実施による食品廃棄物の削減」

「キャリーバッグの使用量が80%減少、2008年以来40億のキャリーバッグ節約を達成」

「商品利用時に発生するプラスチック製マイクロビーズを除去し、海洋生物の保護に繋げる」

「使用されるパーム油100%をRSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証に変換する」

「店舗および倉庫でのエネルギー使用量、水使用量の削減」

「販売する商品のすべてをオーガニック製品や環境配慮型へ」

 

など、幅広く取り組んできました。

 

新たなプロジェクト発動!「Plan A 2025」の今後の動きとは?

さらに2017年には新しいサスティナビリティ計画として「Plan A 2025」を発表しました。

小売店、消費財関連企業、社会全体の3つのポイントから構成されたプログラムとなっています。

 

内容は

「ガン、心臓病、精神疾患、孤独、認知症に取り組む慈善団体のために2,500万ポンドを集める」

「2022年までに世界全体の食品売上の半分以上を健康的な商品で占めるようにする」

「2020年までに店舗周辺の地域社会に経済・社会・環境に資するプログラムを10地域で開始。2023年までにイギリスと海外100地域に、2025年までに1,000地域にプログラムを拡大する」

「2017年から2025年の間に従業員の地域ボランティア参加を合計述べ100万時間に」

「2022年までに全商品のパッケージをリサイクル可能なものにする」

「2025年までに主要原材料のサスティナビリティ調達割合を100%に。」

「2025年までに衣類・雑貨商品の25%以上で素材の1/4以上をリサイクル素材にする」

 

と、これまでのプランよりも高い目標をたてています。

また、以前と同様「Plan A 2025」は独立監査チームの審査を受け、その進捗状況を公開しています。

 

環境や社会、そして地球の未来のことを考えたプロジェクトに取り組む「マークス&スペンサー」。企業が積極的に取り組む姿勢は、私たち消費者の意識改革にも繋がっていきます。

ショッピングをする際に私たちは価格を重要視しがちです。

しかし「地球のこれから」を考え、子ども達に明るい未来をつくる買い物の仕方へシフトチェンジしていくことも、今後大事となっていくことでしょう。

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