INFORMATION

柴咲コウさんプロデュース『LTG FOODS』の販売を開始しました。

Media

今注目すべき、サスティナブルな話題

キーワードは「多様性」!京都「坂ノ途中」が創り出すサスティナブルな農業

百年先も続く、農業を」というメッセージを掲げ、サスティナブルな農業のあり方を提案している「坂ノ途中」。

 

京都にあるその会社は、農家の方から仕入れた野菜をネットを通じて個人に宅配したり、レストランや小売店への卸販売、京都と東京で八百屋の運営も行っている会社です。

 

一般の野菜宅配は、例えば「子どもたちのためにも有機栽培の安全・安心な野菜を選ぼう」というものが多いと思います。でも坂ノ途中の1番の目的は「環境負荷の小さい農業を営む人を増やすこと」です。

 

悪循環が生み出す生態系の破壊

農薬や化学肥料に頼りすぎる従来の農業は土や水を汚染し、地球の未来を少しずつ壊していくことに繋がっています。

 

様々な虫や菌が共存してバランスを保っているからこそ強い野菜が育ちます。過剰な農薬はそのどちらも殺してしまうため、ずっと農薬のお世話にならなければいけません。

 

そしてもう1つの問題は近年話題として取り上げられることの多い耕作放棄地の増加。高齢化のため新たな担い手が見つからない農地が空いていき、荒れていく。荒れていった農地にはあっという間に雑草が生え、周りの農地にも害虫や鳥獣被害をもたらします。

 

新規就農者に立ちはだかる壁

こういった悪循環に歯止めをかけてくれるのが、「農業にチャレンジしたい!」という若い新規就農者の人々です。最近では地方自治体が積極的に育成や受け入れを行っていたり、就農に手厚い補助が出ることもあり、農業に興味を持つ若者が増えています。

そういった人たちは環境に配慮した農業についてもとても積極的。また、農業に対して大きな覚悟を持って飛び込んでくるため、勉強熱心で働き者。そんな人たちが作った野菜はかなり高い品質を保っているのだそう。

 

しかし新規就農を阻む1番の問題は「少量で不安定な作物を扱ってくれる流通会社がない」ということ。

農業は先行投資型。新たに農業を始める人には十分な資金がない場合が多く、生産量が安定しない農家の方が農業を続けていくことがとても難しいというのが現状です。

そんな「品質は良いけれど少量不安定な作物」と消費者を繋ぐ会社、それが株式会社「坂ノ途中」なのです。

 

農家一軒一軒との繋がりを大切に

坂ノ途中では常に農家の方達と情報を共有し、数本単位の野菜のやりとりから出荷量を調整することで、一軒一軒は不安定な栽培でも、ネットワーク全体では安定した野菜の販売ができる仕組みを作っています。

好きで好きで農業をはじめた人が多いからバリエーション豊かで何より美味しい野菜を作る農家さんが多いのだそう。

 

そんなプロ志向の農家の方達と毎日のように電話で打ち合わせを行い、本格的な論議やアドバイスを重ねることで信頼関係を築いています。家庭的な事情や土地柄を考慮した出荷の提案ができるのは、いろんな新規就農者さんと試行錯誤を重ねてきた「坂ノ途中」ならでは。

 

最近では社内にITエンジニアが加わったことでオリジナルのシステムを開発。自動化が進んでいるため、少量不安定な農作物を扱うことへのハードルが下がってきているそう。

 

坂ノの途中の活動は日本だけにとどまりません。東アフリカのウガンダでは、乾燥に強く、やせた土地でも農薬や化学肥料に頼らずに育ってくれるごまを、干ばつに苦しむ現地の農家さんと一緒に栽培し、日本に輸出・商品化・販売することで現地農家さんの支援をしています。

 

また東南アジアのラオスでは、現地の農家さんが栽培しているコーヒーの品質向上を図っています。自然を守りながら丁寧に育てられたコーヒーは、特別高品質なコーヒーになるそう。それを日本で紹介販売することで、生産者の生計を確保していきます。

 

海外でも日本での活動と同じように、密なコミュニケーションをとり、栽培から加工までのプロセスを1つづつ見直していくことで、サスティナブルな農業の基盤を作っていきます。

 

個性的で美しい野菜たち

そんな坂ノ途中のHPを拝見すると、目に飛び込むのは消しゴムはんこを思わせる温かみのあるロゴと、大地の色を吸収したような美しい色味のまるまると太った美味しそうな野菜達。

 

新規農業にチャレンジしている人たちが作る美味しい野菜を届けてくれる定期宅配では、「野菜は生き物」ということを知ってもらう取り組みが行われています。

 

それは「生き物だから大切に食べなさい」ということではありません。同じ野菜でも、季節や天気によって味が変わります。それはどんなに丁寧に育てていても、“いつもと同じ”美味しさは感じられないということ。

生き物だからいつもと同じはないのが当たり前、「ブレ」があるから季節や気候の変化を感じることができるのです。「野菜は生き物」は野菜との一期一会を楽しみましょうという意味でした。

いつもと違う味や見た目、クセに惑わされ、「いつもと違う」=おかしいと感じていた自分自身にはっとしました。

 

「多様性」を受け入れること

スタッフが楽しみにしているというまかない。お野菜たっぷりです。

 

ホームページには定期宅配をおすすめする理由をこんな風に書かれています。

 

「農産物の生き物としてのブレを楽しんでくれるようになったら、その社会って、なんというか粋だし、包容力があるし、いまより相当に環境への負担が小さいと思うのです」

 

「ブレを楽しむ」ことは坂ノ途中を経営する上での人間関係にもリンクしていて

「多様な野菜を、多様な人間が集まって扱っていることが大事」なのだといいます。

 

大学進学時に京都に越してきたという坂ノ途中・代表の小野さん。風変わりな人や突拍子もないことをする人がたくさんいることに度肝を抜かれると同時に、変わり者扱いされていた自分自身が自由になった気がしたのだそう。

そんな経験から、スタッフの「多様性」を戸惑いながらも受け入れられる会社にしたい!と農家さんだけでなくスタッフとのコミュニケーションにかける時間も楽しみながら事業をすすめています。

 

毎年スタッフが増えている坂ノ途中では、昨年入社の11名の中で農業分野の経験者は2名。事業に興味を持ったという理由以外にも、京都が好きで住んでみたい、とにかく相撲以外の仕事を始めたいなどバックグラウンドも様々。そんなみんなで「坂ノ途中っぽさ」を持ち寄って、多様性のあるスタッフたちのそれぞれの考え方にもまれて形を変えていく。

まさに会社も「坂の途中」にあるんですね。

 

人間関係が多様化し、働き方もどんどんと変わっていく私たちの時代。当たり前で気にもとめなかった野菜への意識を変えることも、少量不安定な農家さんたちの生活を助け、そんな仕組みをつくってくれたのが小野さんをはじめ、坂ノ途中に携わる人たちです。

 

たくさんの有機栽培野菜の宅配がある中で、サスティナブルな農業を支援するという目線から選んでみるのも1つの考え方。でもきっとHPを開けば、土の香りが感じられそうな野菜たちの姿に純粋に心を惹かれる人も多いはず。美味しくて安心な野菜は、自分の心と体を豊かにしていくことはもちろん、日本の農業のあり方を変えていくことに繋がっています。

 

HP URL

HP https://www.on-the-slope.com/

Online Shop https://www.on-the-slope.com/shop/

 

ライター:ichika

Media一覧へ