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広瀬アリスが送る、妹すずへの”世界で一つだけのエシカルプレゼント”

この話題に関わるSDGsの目標

親しみやすく明るいキャラクターで、ドラマやCMやバラエティー番組でも活躍されている人気の女優・ファッションモデルの広瀬アリスさん。
広瀬アリスさんは数年前、「なんとかしなきゃ!プロジェクト」でフィリピンを訪問され、そこで「フェアトレード」の重要性や必要性を改めて実感し、その後も積極的に「フェアトレード」や「エシカル」を啓発する活動を行っています。

今回は広瀬アリスさんが訪れたフィリピンでの出会いや、貧困地域の社会問題やそれを解決に導く取り組みについてご紹介します。


■広瀬アリスさんが参加「なんとかしなきゃ!プロジェクト」

・「なんとかしなきゃ!プロジェクト」とは

2009年に発足したこのプロジェクトは、発展途上国の現状を知ってもらいつつ様々な問題と向き合い、解決を目指す必要性を世界全体で共有していきたいと思っている人や団体等で進める活動です。
国際協力に関心の高い著名人や、国際機関やNGOなど国際協力を行っているプレイヤーが広く情報を発信、それを受けた人々が国際協力の重要性を自分のことと捉え、それぞれのできるかたちで参加するきっかけを目指す取り組みです。
広瀬アリスさんのほかにも、同じく女優でファッションモデルの妹の広瀬すずさん、高橋尚子さん、北澤豪さん、知花くららさん、有森裕子さんなど多くの著名人が賛同されました。
2019年3月で「なんとかしなきゃ!プロジェクト」は終了しましたが、実行委員会のメンバーであるJICA(独立行政法人国際協力機構)、UNDP(国連開発計画)、UNIC(国際連合広報センター)、JANIC(認定NPO法人国際協力NGOセンター)は今後も国際協力、開発途上国に関する広報活動を継続していく指針を発表しています。

・広瀬アリスさんが訪れた「パヤタス・ダンプサイト」

フィリピンのケソン市北方にある民営の廃棄物処分場。
住宅街の中にあるため、周辺には学校や教会といった施設もあります。
搬入された廃棄物を積み上げ、その層に土をかぶせていくだけの開放投棄(オープンダンプ)方式を採用しており、南北に2つのゴミ山が存在しています。
かつての処分場スモーキー・マウンテンでもそうであったように、このパヤタス・ダンプサイトでも廃棄物を拾って生活する人々や、それを買い取る業者のバラックが建ち並び、スラムが形成されてしまうという結果に繋がりました。
廃棄された化学物質や腐敗したゴミの山から発生するメタンガスによる住民の健康被害も深刻で、パヤタス地区のイメージは著しく低下。2000年7月にはとうとう高さ約30メートル、幅約100メートルに渡ってゴミの山が崩落。約500軒のバラックが下敷きになり、亡くなった人の数は234名とされているものの、捜索が打ち切られたこともあり、実際にはもっと多くの人々が犠牲になった可能性があると言われています。この事故を受けて一度は閉鎖されたパヤタス・ダンプサイトでしたが、ほかの廃棄物処分場での処理能力が困難になったため、2001年に再開されることになりました。


■妹・広瀬すずさんへ送る”世界に一つだけのエシカルプレゼント”探しの旅

2015年「なんとかしなきゃ!プロジェクト」で広瀬アリスさんが訪れたのは、そんなパヤタス・ダンプサイト地区でした。
想像を超える巨大なゴミの山、大量の廃棄物の中からリサイクル資源を拾って生計を立てる人々。その中には幼い子どもの姿も含まれていました。日本をはじめとする先進国とは大きく異なる環境を目の当たりにし、言葉を失い、それまでの価値観が全部覆されたと広瀬さんは語っています。
「仕事があること」「安心して暮らせる家があること」「好きなものを買って、食べたいものを食べること」、今まで当たり前だと思っていたひとつひとつが、本当はとてもありがたくて幸せな生活なのだということを痛感する機会になったといいます。

・世界にひとつだけのエシカルプレゼントを探しにフィリピンへ

今回の広瀬さんのフィリピン訪問は、妹である広瀬すずさんの誕生日のために「世界にひとつだけのプレゼント」をさがす旅でもありました。
そのプレゼントのキーワードは「エシカル」。

フェアトレード販売事業を支援する「認定NPO法人アイキャン」や「認定特定非営利活動法人ソルト・パタヤス」の活動、さらに世界各地で物づくりの楽しさを伝える工房を運営する「FABLAB」などを見学して回りました。

そこから見学場所から得たプレゼントのアイデアが「手刺繍の台本カバー」でした。
学生デザイナーや「Atelier Likha(アトリエ・リカ)」の協力を得て完成した台本カバーは、中央にフィリピンのデザート「ハロハロ」をカラフルな手刺繍であしらったかわいいデザインのものでした。
「ハロハロ」の横には、「masaya!」(幸せ、楽しいという意味)の文字も刺繍されており、妹すずさんへの思いが込められた素敵なプレゼントとなりました。
広瀬アリスさんはこの旅の最後で「フェアトレードやエシカルは、作る人も買う人もハッピーになれること」と語っています。

 

・女性の生活を応援!刺繍ブランド「Atelier Likha(アトリエ・リカ)」

「認定特定非営利活動法人ソルト・パヤタス」の女性エンパワメント事業は、ゴミを拾って生計を立てるのではなく、それに代わる収入源を見つけ、生活の安定や向上に繋げていきたいという女性を支援する事業です。
幼い子どもを育てている女性の生活の中で、子どもの面倒を見ながらできる仕事として挙げられたのがこのクロスステッチでした。
この刺繍の技法はマニラですでに普及している技法であること、また初心者であっても技術を身に付けやすく、針と糸さえあれば元手もかからないというメリットが大きな魅力でした。

活動は2000年にスタートし手から現在では「Likha(リカ)」という名前のグループができており、現地の女性たちが目標や希望を持っていきいきとした働き方をしています。2012年にはクロスステッチ以外の刺繍技法も習得し、より幅広いアイテムの商品を取り扱えるようになりました。
このクロスステッチ製品の製作や販売を通して安定した収入を得るのはもちろんですが、生産活動やグループでの運営を通じて様々な能力や自信を身に付けていくことも大切な目的としています。刺繍のみの仕事から縫製、在庫管理、経理、パッキング、ディスプレイ、営業活動など、少しずつ「できること」を増やし、ひとりひとりがステップアップできる環境を整えています。
広瀬アリスさんはこの工房を見学して、働く母親たちのひたむきで前向きな姿勢、そして手作りにしかできない色合いや温かみに触れ、改めてフェアトレードやエシカルを広げることの意味を深く感じたそうです。

広瀬アリスさんはこのフィリピン訪問のあともフェアトレードを広げるために積極的な活動を行っています。
エスニックファッション専門店の「チチカカ」で協業によるチャリティー商品の企画・販売のプロジェクトに参加。商品の売り上げから1点につき500円を恵まれない人々に寄付する取り組みです。
広瀬さんは「最も身近であるファッションの力で問題を解決し、買う人も作る人も幸せになれるフェアトレード活動を若い人にも知らせたい」という思いを発信、たくさんの人たちが「意識して買い物をする」ことが当たり前になるような社会を目指し、積極的な活動を継続しています。

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